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完先〜後付け詳細


このページでは、完先(カンサキ/完全先付け)以下、 先付け(サキヅケ)、
中付け(ナカヅケ)、後付け(アトヅケ)
について、ネット上で見かけたルールについて解説しています。

多くの「完先」はやはり勘違いが多いと思うのが個人的な見解ですが、
やはりそれもローカルルールから抜け出せなかった「完先」というルールの仕方ない部分であるとも思います。

普通の「先付け」をかっこいいという理由で雀荘が「完先」と名づけた例、さらにその雀荘で「完先」を習った個々人が、
新たに麻雀初心者に教えれる際、その「先付け」を「完先」と思い込んだまま広めてしまった例など、
さらには、完先というルールを誤解なく、理不尽さのないように切り詰めてみたら、
結局、さらなる理不尽さを持ってしまった「完先」など、完先というのは実に不思議なルールです。

注意してほしいのは、個人的にも納得する部分も出来ない部分もありますので、
閲覧される方も「これは間違っている!」と決めつけないで下さい。
それほど多種多様で統一されたルールのないカオス的な縛りルールが多いのです。
また、これ抜けてるぞ〜というのがありましたら、お知らせください。追加します。


食いタンはありやなしや? 形テンは? フリテンチョンボは?


完先食いタンは相容れるかどうかという問題がよく議論されますが、個人的には「鳴きへの規制」ということを考えると、
完先ルールでは食いタンなしが妥当かと思われます。ただし、それを言うなら役牌のみも規制対象にすべきだと考えます。
役牌のみなら仕掛けられることが許されるとなると、バランスから考えて、仕掛けられる人が限定されるという考え方が
どうしても理不尽さを拭いきれません。それなら二飜縛りルールにすればいいようにも思うが…
たまたま役牌の2枚で速攻が掛けられる確率が低いから…という理由なのかな?とも思いますが…

また、形式聴牌(ケイテン)の捉え方についてですが、よくこれらのルールと混同されやすいですが別物です。
個人的には、完先や先付けの考え方からすると、鳴いた場合のみ「形式聴牌なし」が妥当かと思います。

フリテンリーチをかけ、流局時にフリテンが発覚・・・さあこれはチョンボか?
という話題があり、「チョンボだ!」とするパターンと「チョンボでない」というパターンがありました。

個人的には、普通の麻雀ルールで過去主流だった、フリテンやノーテンでリーチをかけ、流局してしまった場合に
それが発覚するとチョンボで罰符というルールが、完先と誤爆して広まったのではないかなと考えます。
ローカルでは、麻雀ルール=完先という場所もあり、全てをひっくるめて完先だと習っている人も いるからです。
もうこうなってくると、何が麻雀のルールで何か完先のルールなのかも分からなくなってきてしまいますが…^^;

なんだかんだ言っても、同じ卓を囲った者同士が、
理不尽なく納得出来るルールで、お互いの運や技術で麻雀出来るとが一番なんですけどね。
でも、なぜ、お互いの正式なルールのない完先を「それも面白いな♪」と捉えられる人が少ないのでしょうか…

「自分と同じ考えの完先ルールの人が周りにたくさんいるから、それが正解かと言えばそうではないのが完先」なのです。
でも、確かに自分が慣れ親しんだルールを違うと言われれば、気分が悪くなるのも分かりますけどね^^;

-本文中の“偶然役”について-
面前摸和のみ、海底撈月のみ、河底撈魚のみ、嶺上開花のみ、槍槓のみ、天和のみ、地和のみ、人和のみ
や ドラ・赤牌(これは通常のルールでもドラのみでは和了れませんが…)、
立直に対する“一発”という役も偶然役ですが、必ず立直が付いてきますので規制対象外です。
また
和了り時に役が完成する形の、タンヤオのみ、一盃口のみ、一気通貫のみ、
三色同順のみ、三色同刻のみ、三暗刻のみ、チャンタのみ、ジュンチャンのみ、など
これらはすべて完先ルールでは偶然役とみなされます。

ダブルリーチのみも偶然に左右された役なので偶然役に感じますが、これは確定役扱いが一般です。

では、本題に入ります。


−完先−(カンサキ/完全先付け/カンゼンサキヅケ)
先付けというルールが、更に制限が厳しくなり和了りに対し、やたら規制が多いルールです。
完全に先に役を付ける」という言葉により、さまざまなローカルルールを作り出してしまった経緯もあります。
また、全国各々の雀荘のオーナーが自分達の雀荘のルール+先付け=完先と名づけ広めたため、
そこで覚えた方々が、 周りに麻雀を広める際、その完先ルールで広めてしまい、あとは伝言ゲーム…
もはや収集が付かなくなってしまった経緯なども言われます。

また、完先ルールの矛盾点を追求して作り出されたルールは、もはや麻雀と呼べるルールではありません。

他にも日本人のなあなあ感が作り出した完先や一部分だけを抜粋したような完先など、
結局、今更完先を一本化しようという団体も出なくなり、このルール自体、縮小傾向にあります。

以下に代表的な5種類をあげてみます。細かなルール設定は他にもあると思われます。

 
偶然役のみ
の和了り
一鳴き
鳴き役の
扱い
偶然役の
役満
片和了り
役の確定
超完先
×
役の表示
必須
すべて役表示
必須
×
×
役名も完全
確定必須
一般の完先1
×
役の表示
必須
すべて役表示
必須
×
×
聴牌時
※1
一般の完先2
×
役の表示
必須
関連して
いれば○
×
×
聴牌時
※1
鳴き役規制
のみの完先
面前摸和
のみ 可能
役の表示
必須
関連して
いれば○

※2
聴牌時
ヌルい完先
(ヌルカン)
×
聴牌時に
役確定でOK
×
聴牌時
※1 例えば、白白發發で、どちらがきても役牌のみは×
※2 例えば、1が全て河に捨てられた状態での、4和了りの一盃口などは○のルールもある。

例題を以下にあげてみます。
 
超完先
完先1
完先2
鳴き規制
ヌル完

平和のみ
×

リーチなしの流動系一盃口や+役牌の形
×
×
×

リーチなしのどちらがきても役牌のみ
×
×
×
 
役牌鳴かずの混一色
×
×
×
×
 
手の内、確定役
×
×
×
  
役牌の二〜四鳴き目での役確定
×
×
×
     
役牌鳴かずの裸単騎混一色
×
×
   
鳴いて対々和のみ1
×
×
    
鳴いて裸単騎対々和のみ2
 
鳴き清一色/1〜3鳴き
×
×
    
鳴き清一色/裸単騎

ツモり四暗刻/ロン三暗刻対々
×

流動的な四暗刻単騎/安め三暗刻
×

高め大三元、低め小三元
×

高め大四喜、低め小四喜
×
超完先は、役自体の確定までも要求されるので、ルールを突き詰めれば、「ピンフのみ」や「高めxx低めxxのxx和了りのみ」も沖和(和了りなし)となってしまいます。リーチをすれば、リーチという確定役が付くのでOKなんですけどね。
でも、高め役満、安めリーチ+その他役になる場合は、超完先はこれもダメ…なのかなあ…何とも言えません。
また、全体役と部分役の違いで、全体役として役が確定していればOKとするものもあります。

完先は縛られたルールであると同時に、相手の手も読み安くなり、余裕を持って面前の高い手を目指せます。
その日一番ツイている人を、指を加えて見ているルール」と言われると気分を害する人も出てくるでしょうね^^;
また、相手の手を遅くしたり読みやすくすると言う点で、アリアリと違って技術向上には限界があります。
結果、ゲーム性の悪さや、ルールの矛盾に気付いた人から、順に完先から離れていくことになるわけです。

鳴くなら(確定して)鳴け、鳴かぬなら(耐えて)鳴くなって感じで、一見聞くとかっこいいんですけどね〜^^;
でも… 天和はダメで、ダブルリーチはOKとするなら、やっぱり完先は、おかしなルールだと思うのは自分だけなのかなあ。



−先付け〜後付け−(サキヅケ 〜 ナカヅケ(中付け) 〜 アトヅケ)
先付けというルールは、本来の意味からすると「後に役を付けること」を先付けと読んでいたそうです。

いつしか言葉だけが先行し、「先に役を付ける」という考え方が定着したようで
現在は「先に役を付けること」が一般的なルールとなりました。

また、一部の完先と違い、偶然役であっても、天和、地和、人和で和了れます。


しかし、その先付けでさえも、完先のような理不尽さや、考え方の相違による捉え方の違いで、ルールが
変わってしまうなど、ローカルな部分も多く存在し、細かなルールを取り決めすることは事実上不可能と言えます。

中には、先付けは役に関わらず「一回だけ鳴いてもいい」というルールのものもあります。

先付けというのもいろいろありますし、結局、中付けや後付けとも変わらない内容のものもあれば
鳴くタイミングを限定したルールもあります。先付けが1鳴き、中付けが2鳴き、後付けが3鳴きと仮定すると
中付けが2回目の鳴きという見方のルールもあれば、中なので「2〜4回目の鳴きと捉えるルールもあります。

まあ、これらのルールも、完先と同じく縮小傾向にあります。ルールが一定でないことと、麻雀の基本的ルールを
ねじまげるルールであることには違いなく、技術を磨くという点においても、アリアリの方が向上します。
ただし、役を楽しみたい麻雀や、初心者に麻雀を教える場合などには便利なルールです。


以下に「代表的な5種類+後付けアリ」をあげてみます。細かなルール設定は他にもあります。

 
偶然役のみ
の和了り
一鳴きでの
役付け
二鳴きでの
役付け
三鳴きでの
役付け
片和了り
役の確定
先付け
×
×
×
×
聴牌時
後付け型
先付け
×
×
聴牌時
中付け
×
×
×
聴牌時
中付け型
後付け
×
×
聴牌時
後付けなし
×
×
聴牌時
後付けあり
×
和了り時
なんだか、表にしてもイマイチ分かりにくいですね^^;

例題を以下にあげてみます。

 
先付け
後型先
中付け
中型後
後付け

リーチなしのどちらがきても役牌のみ
 
役牌鳴かずの混一色
 
手の内、確定役
  
役牌の二鳴き目での役確定
×
   
役牌の三鳴き目での役確定
×
×
     
役牌鳴かずの裸単騎混一色
   
鳴いて対々和のみ
×
    
鳴いて対々和のみ・裸単騎
 
鳴き清一色1
   
鳴き清一色2
    
鳴き清一色裸単騎
結局、どのルールもほんの少しの違いでOKだったり、NGだったりするという点では、 完先との大差がない
と言えるかもしれません。もちろん、上の表でNGがOKだったり、OKがNGだったりしてしまうルールもあったりします。

完先先付けというルールの出来た経緯というのが、麻雀を知らないような人が、ポンチーで場を荒らした上、
偶然役だけで和了るような場荒らし的な打ち方をされたり、初心者に麻雀を教えることを分かりやすくするために、
こういったルールが出来たと言われます。

確かに、そこそこ実力のあると思っている人が、格好良く和了りたいのに
初心者に場を荒らされた上に偶然役だけで和了られてはイラつくというのは分かりますけどね^^;
結局、自称上級者が安心して麻雀が出来るルールが、完先であり、先付けであったと言えるかもしれません。

確かにネット麻雀をやってみれば分かりますが、何も考えていないような偶然を偶然と片付ける打ち方が 多く見られ、
これは麻雀をちゃんと習ったり、書籍で勉強するということのない基礎の出来ていないプレイヤーが 多く存在します。
そういう人達とやる意味がないというプレイヤーも多く存在するのも事実です。

麻雀で、これらを規制したいだけであれば、「偶然役だけでの和了りは禁止、聴牌までに役を作ってね。
というルールが一番だと思います。 ※結局、これは「後付けなしルール」なんですけどね^^;


わたしも過去には、これらのことで悩んだ時期がありましたが、先入観を取り払った時、要らないという見解になりました。
もちろん、地元で知り合い同士の麻雀であれば、一定のルールがあってもいいですが、ネット上では不要かと思います。
麻雀を楽しむのに、ただでさえルールが多いのに、さらにごちゃごちゃルールがあるのって遊びにくいですよね。
ルールが合ってるか間違ってるかを気にしながら打たなければいけない余計なルールは必要ないと思うに至りました。


こういったルールの良いところは、「麻雀は役を楽しむもの」という役作りの楽しさの追求だと思います。
ただ、「あのルールは正しくて、これは間違いだ!」という、矛盾の多いルールだというのに自分達の思い込みを正当化して
しまっていては、結局、こわだり以前に、まだまだ勉強が足りないと言えるかもしせません。
いろいろなルールがあり、それを飲み込んだり、そのルールでも戦える雀力を身に付けたりする方が強くなりますよね。
向上心のない気持ちが、結局、小さなことでこだわってしまっているわけです。

結局、麻雀のルールを歪めているローカルルールが全国レベルのルールになることはありえないのですから・。。。



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